さんずの川のはしづくり

さんずの川の橋づくり

作 園木 まさ

絵 ニシ カツミ

ページ数 20ページ

サイズ B5

価格 書籍 1,210円(税込)

絵本の内容
「しくしくしく…だれかのなきごえがきこえる。男は、ふと気がつくと、なきがおにかこまれていた。
みな、男のかおをのぞきこんで、ないている。
どうして、みなないているのか…?ほかでもない、これは男のそうしきなのだ。」

これは、自分の葬式から始まる物語。
死んでしまった橋づくり職人の男は、自分の仕事に誇りを持っていました。死ぬ前に、やり残したことがたくさんありました。
悔しい想いを抱えたまま死を迎えた男は、死後、あの世で三途の川に橋を架けてみないかと持ち掛けられます。
自分の誇りにかけて、あの世で橋づくりを始めた男は、何を想い、どうなっていくのでしょうか…
物語のモチーフ
佐賀県鳥栖市で葬儀屋を営む方をモチーフにした物語です。ある「川」の名前を屋号とするその方は、仕事を通じて、
「死」に向き合っています。誰かの「死」をどのように受け止めるのか、という重いテーマに挑んでみました。
作品全体を通じて、暗い、重たいイメージの絵が続きますが、どこかで、その様子が変化していきます。
その「変化」の部分を絵描きの方には意識的に工夫して描いて頂きました。
読者の方には、ストーリー展開と一緒に、絵の「変化」を感じて頂ければうれしく思います。
著者のご紹介

園木 まさ

東京都八王子市出身。
色々な人の人生を見聞きしてきた中で、 ふとしたきっかけから、どこかの誰かの人生をモチーフにした絵本の創作活動を始める。
絵を描く技術はないに等しい。
絵描きのご紹介

ニシ カツミ

佐賀県鳥栖市で、父親の代から続くうどん店を切り盛りする傍ら、幼少のころから好きだったイラストの仕事を始める。三児の母として、日々、子育てにも奮闘中。地方情報誌にて、主婦目線の日常を綴る4コマ漫画を掲載している。